この研究・記事について
新興国向けの資本フローを総額だけで見ると、債券と株式の大きな違いを見落とす。ジョナサン・フォルトゥンによる2026年7月版の報告では、観測対象である6月の証券投資は178億ドルの純流出となった。債券には283億ドルが流入したものの、株式から461億ドルが流出し、これを上回ったためだ。アジア株の売却が全体の流出を主導し、中国株も押し下げ要因となった。活発な国債発行と株式からの撤退が同時に起きている点が、この月の特徴である。先行きについては、米連邦準備制度の引き締め姿勢の強まりと原油価格の変動が、ドル流動性と新興国への投資に及ぼすリスクを検討する。
引用情報
Jonathan Fortun (2026). IIF Capital Flows Tracker: July 2026. Institute of International Finance.